ハワイ不動産のご売却を検討されているオーナー様に向けて、売却の準備からお取引にかかる経費、そして売却後に必要な経費を順に説明します。ハワイ不動産の売却には多くのステップと関連費用が伴います。適切な準備と計画を立てることで、スムーズな売却を実現し、最良の結果を得ることができます。
売却の準備費用
物件の査定
最初のステップは物件の査定です。過去180日間の取引結果から適正価格を割り出します。市場価値を正確に把握するためにMLS（マルチリスティングサービス）からの詳細なマーケット情報は不可欠です。
修理とメンテナンス
ご売約前に物件の状態を良好に保つために、必要な修理やメンテナンスを行います。これは物件の価値を最大限に引き上げるために重要です。 家族の思い出が詰まった別荘は、予想以上に修理が必要な箇所が発生することがあります。何も手を加えず現状取引でご売却いただくことも可能ですが、売り出された物件はマーケットで他の物件と比較されます。早く高くご売却いただくためには、販売前の修理とメンテンスをおすすめします。
メンテナンス・チェックリスト
- 切れている電球を交換
- バルコニードアはスムーズに閉まることを確認
- バルコニードアの鍵を確認
- エアコンのフィルターを交換
- オープンキッチン、キッチン・フードの油汚れを清掃
- ブラインドやカーテンはスムーズに開閉できるか確認
- バスルームのシャワーや蛇口から水漏れはないか確認
- バスルームやキッチンの排水溝が臭わないか確認
- キッチンシンクの下は水漏れがないか確認
- 洗濯機、乾燥機は臭わないか確認
- カーペットやカーテンからペット臭がないか確認
リノベーション
お部屋の内装は個人の好みに左右されるため、リノベーションしても必ずしも高く売れるとは限りません。リノベーションしない分を価格に反映させ、マーケットでの競争力を高めるのも一つのテクニックです。売り出してからオープンハウスでマーケットの反応を見て、その後にリノベーション箇所を検討することも可能です。
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売却にかかる経費
不動産会社への仲介手数料
お取引が成約し登記が完了した時点で、売却価格の3%（税抜き）が仲介手数料として発生します。仲介手数料はご売却金から差し引かれ、弊社へ支払われます。
買主の不動産会社への仲介手数料
買主の不動産会社は報酬として仲介手数料を買主から受け取る媒介契約を結んでいますが、販売促進として、買主の不動産会社へ仲介手数料をオファーすることができます。これにより、買主は売出し物件を選びやすくなります。また、買主が不動産会社を利用せずに購入申込をすることを防ぐことで、お取引を円滑に進め、トラブルの回避にもつながります。買主の不動産会社への仲介手数料の相場は売却価格の3.0%（税抜き）であり、この手数料はご売却金から差し引かれ、買主の不動産会社へ支払われます。
エスクロー手数料
エスクロー会社とは、ハワイ不動産取引において、第三者機関が資金と書類を一時保管・管理し、取引条件の確認や登記手続きを行い、安全かつ円滑に取引を進める制度です。エスクロー会社のサービスにかかる費用は売却価格の約1.0%であり、この手数料はご売却金から差し引かれ、エスクロー会社へ支払われます。
コンドミニアム情報開示書
コンドミニアムの建物全体を管理する管理会社が作成する情報開示書です。合計で数百ページにもなる場合があり、管理組合の議事録やハウスルール、予算計画や修繕計画書も含まれます。この書類は情報開示の一部として売主が管理会社から購入し、買主に提供する義務があります。お取引書類の一つとして弊社で手配いたします。費用はご売却金から差し引かれ、精算されます。費用はコンドミニアムにより異なりますが $450~500が目安です
シロアリ検査費
温暖な気候のハワイではシロアリは珍しくありません。買い手が指定したシロアリ専門業者に依頼して「シロアリ検査レポート」を作成します。シロアリが確認された場合、買主はお取引をキャンセルすることができます。しかし、売主の費用負担で駆除が行われた場合には、お取引は継続されます。コンドミニアムの場合、検査対象はキッチンやバスルームの木製キャビネットで、検査費用は$300～$500です。
登記書類の公証費用
登記書類への直筆署名は、ハワイのエスクローオフィスで行うと無料です。日本国内で直筆署名する場合には、公証役場で公証を作成する必要があります。公証費用は一部あたり15,000円で、2部必要です。（料金は公証役場へ直接ご確認ください）
法人名義の物件をご売却される場合には、会社書類の作成が必要です。
会社書類にかかる費用も合わせて個別にご案内させていただきます。
不動産譲渡税
ハワイ州に支払う税金は、物件価格や買主の使途により異なります。別荘目的で$600,000～$1,000,000の物件には、$100あたり25セントの譲渡税がかかります。例えば、$800,000の物件の場合、$2,000の譲渡税が発生します（$800,000 × 0.0025 = $2,000）。
＊記事更新時点での税率です。詳細はエスクローから提供されるステートメントでご確認いただけます。
参考リンク：ハワイ州税務局 不動産譲渡税の案内
ハウスクリーニング
登記引き渡し前には専門業者に清掃を依頼します。クリーニング費用はワンベッドルームで約$350、ツーベッドルームで約$450です。
売却後に必要な費用
確定申告と還付手続き
外国人または外国法人が米国不動産を売却する際、FIRPTA（ファプタ）という源泉税が課されます。税率は売買金額が100万ドル以下で買い手が居住目的の場合は10％、それ以外の場合は15％です。ハワイ州の非居住者が不動産を売却する際には、HARPTA（ハプタ）という源泉税が課され、税率は売買金額の7.25％です。源泉税はエスクローが売却金から差し引いて納付します。翌年の確定申告後、キャピタルゲイン税を納税した後の過納分は還付されます。
確定申告の内容により申告書作成費用は異なりますので、CPAオフィス（会計事務所）をご紹介し、個別に費用をご案内しております。
納税者番号の取得費用
確定申告と還付手続きには納税者番号が必要です。個人納税者番号（ITIN）また法人納税者番号（EIN)はCPAオフィス（会計事務所）にて申告書作成サービスと共に行っております。取得申請費用は$300~500です。
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