収支計算で必要な固定資産税を調べる3つの方法・ハワイ不動産編

固定資産税のアイキャッチュ

ご検討されている物件の維持費を正確に把握するための重要な要素のひとつに固定資産税があります。用途地域やゾーニングにより税率が異なり、リゾート・ホテルエリアの不動産は税率が最も高くなります。ハワイ州では固定資産税の支払は年2回、8月と翌年2月に行われますが、8月に1年分をまとめて支払うことも可能です。ご購入後に役立つ固定資産税の支払い方法も合わせてご案内いたします。

この記事の目的:固定資産税の金額の調べ方とお支払い方法が分かります。

目次

用途地域ごとに異なる税率

ハワイ州では島ごとに用途地域ゾーニングの種類と税率が異なることが特徴です。オアフ島では10種類に分かれており、ホテル/リゾートゾーンの固定資産税が一番高くなります。住居エリアで別荘利用ではなく主たる住居として使用する場合には、申請することで税率が$4.50から$3.50に減税されます。

課税年度 07/01/2023 ~ 06/30/2024

Class評価額$1,000あたりの
固定資産税
Aレジデンシャル住居エリア$3.50
Bホテル&リゾート$13.90
Cコマーシャル商業エリア$12.40
Dインダストリアル工業エリア$12.40
Eアグリカルチャー農地$5.70
Fプリザーブ保護区$5.70
Gパブリックサービス公共エリア$0.00
Hベイカント・アグリカルチャー遊休地$8.50
IレジデンシャルA 1ミリオンまで別荘$4.50
レジデンシャルB 1ミリオン超分高額別荘$10.50
Jベッド&ブレークファースト$6.50
1次情報は下部のリンクよりホノルル市のウェブサイトがご覧いただけます。

各エリアの金額は土地・建物の合計評価額 $1,000 に対して課税される金額です。例えば、評価額が $700,000 の住居として利用しているコンドミニアムの固定資産税額は以下のようになります。

■ ($700,000 ÷ $1,000) × $3.50 = $2,450

この金額は毎年8月と翌年2月に50%ずつ納税しますが、2月に1年分まとめて支払うことも可能です。

ホテル/リゾートエリアとは、ワイキキのようにデイリーでレンタル可能な物件を指します。これらの物件は主にホテルコンドミニアムと呼ばれ、投資家が事業目的で所有することがほとんどですので、固定資産税も割高になっています。

また、レジデンシャルAに分類される別荘利用の物件も、所有者の国籍に関わらず固定資産税が割高です。ハワイ以外に拠点を置いている方は、固定資産税以外の税金を納税する機会が少ないため、その埋め合わせとして固定資産税が多めに課されるというホノルル市の意向です。

資産価値が1ミリオン以上は注意が必要な累進課税

レジデンシャルBとは、評価額が1ミリオン以上の物件が対象となります。ラグジュアリーコンドミニアムと呼ばれる物件は注意が必要です。$1,000あたりの固定資産税額が$4.50から一気に$10.50まで跳ね上がりますが、累進課税が適用されるため、1ミリオンを超えた部分に対してのみ$10.50が適用されます。

例えば、評価額が$3,587,600であるパークレーンの3ベッドルームの固定資産税は以下のようになります。

■ 1ミリオンまで: $1,000,000 ÷ $1,000 × $4.50 = $4,500
■ 1ミリオンを超える部分: $2,587,600 ÷ $1,000 × $10.50 = $27,169
■ 合計: $4,500 + $27,169 = $31,669(約342万円)

参考サイト:City and County of Honolulu Resolution 23-33

固定資産税の金額を確認できるサイト

ホノルル市税務署のウェブサイトで各物件の固定資産税をご確認いただけます。このサイトはTAXインフォといって、固定資産税のみならず「オーナー氏名」「物件評価額」「物件概要」「過去の取引記録」「固定資産税値上がりの歴史」と細かい物件情報が閲覧できて大変便利です。 

ホノルル市税務署ウェブサイトの見方

ウェブサイトでは初めに”Yes I accept above statements”をクリックして2ページ目にお進みください。1つ目のボックスにアドレスを入力して右側のSearchボタンをクリックするだけです。

  • Assessment Information
  • Assessment Year = 評価年
  • Assessed Land Value = 土地評価額
  • Land Exemption = 土地課税控除額
  • Assessed Building Value = 建物評価額
  • Building Exemption = 建物課税控除額
  • Total Property Assessed Value = 合計評価額

  • Current TAX Information
  • Tax period = 課税年
  • Description = 対象
  • Amount Due = 税額
  • 一番右下の金額が合計となります。

ワイキキは固定資産税の他に都市計画税のような Waikiki Special Improvement 特別税が徴収されます。南国の楽園ワイキキの街並みを維持するための大切な原資です。

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ハワイ在住の方向けの減税制度

ハワイに住んでいる方で不動産を購入されたらすぐに減税制度への申込みをされてください。Homeowner Exemption と呼ばれていて購入された不動産に年間270日以上住んでいる方が対象です。これが認められると評価額から$120,000を引いた金額で固定資産税が計算されます。 65歳以上の方だと$160,000を引いてくれます。(2025年時点) 減税制度は毎年9月30日が締め切りとなっています。申し込んだ翌年のTAX年より適用となります。

9月30日 減税申請の締切日
12月15日 翌タックス年の評価額通知書が届きます
7月1日 タックス年起算日 減税後の評価額が適用になります。

カード利用OK!お支払い方法と支払期限

毎年7月中頃にホノルル市より固定資産税の請求書 (Tax Bill)が送られてきます。こちらで最終の固定資産税額をご確認いただけます。お支払い方法は8月20日締め切りの第1次と2月20日締め切りの第2次に分けてお支払い頂く方法と8月20日までに全額お支払い頂く方法が選択可能です。

ホノルル市の固定資産税スケジュール

7月1日:TAX年スタート
7月20日:7月1日から12月31日まで分の納税通知が届く。
8月20日:1回目の納税期限 (2回目の分もまとめて支払い可能)
9月30日:減税制度申し込み締め切り
12月15日:翌TAX年の評価額の通知が届く(変更の場合のみ)
1月15日:評価額への異議申し立て期限
1月20日:1月1日から6月30日まで分の納税通知が届く。
2月20日:2回目の納税期限 (まとめて払ってある場合には来ない)
6月15日:翌TAX年のTAXレート発表
6月30日:TAX年終了

お支払い方法はクレジットカードオンライン決済・デビッドカードオンライン決済・小切手郵送の3種類です。

クレジットカード・デビッドカードのオンライン決済

ホノルル市の決済サービスサイトより固定資産税のお支払いが可能です。日本国内で発行されたクレジットカードも利用できます。ハワイの銀行でチェッキング口座を開いた際に作成したデビットカードなら、為替を気にすることなく賃貸収入から直接支払いを行えるため、確定申告の際にも便利です。

決済サービスサイトを利用できる期間は、1回目の支払いが7月17日から8月20日まで、2回目の支払いが1月20日から2月20日までとなります。決済サービスサイトを利用する際にはTMKナンバー(固定資産税ナンバー)が必要です。TMKナンバーは固定資産税の通知書に記載されています。

カード利用料と決算サービスサイト手数料が固定資産税の別に必要です。

小切手の郵送でのお支払い

小切手を利用する場合、支払先情報やTMKナンバー(固定資産税ナンバー)を記載した上で、指定の宛先に郵送ください。固定資産税の通知書に記載された指示に従って、適切な手続きでお支払いください。

■小切手の支払い先(Payable to):City and County of Honolulu
■日付:チェック記入の日付
■金額:ご希望の支払い金額 2回分を一度にお支払いいただけます。
■郵送先:
City and County of Honolulu
Real Property Tax Collection Division of Treasury
P.O.BOX 4200 Honolulu HI 96812-4200

横山雄大

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お気軽にお問い合わせください

参照:
ホノルル市ウェブサイト https://www.realpropertyhonolulu.com/
ホノルル市固定資産税の計算方法PDF https://www.realpropertyhonolulu.com/media/1707/review-notice.pdf

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